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横丁「食」コラム 〜 ロールキャベツ 〜
キャベツ、ひき肉、コンソメ風味のトマトスープ・・・ 洋食と聞けば誰もが思い浮かべる料理、 それが「ロールキャベツ」です。
「ロールキャベツ」は、明らかに英語っぽい響きですが、 これは和製英語で、正式には「Cabbage Roll」です。 カタカナにすると「キャベツロール」ですね。 このままの名前でメニューに出している店もあります。
しかし、意外なことに、ロールキャベツの由来は、 英語圏の国にはありません。 実は「ロシア料理」なのです。 ロシアの「ガルブツィ(ガロヴィツィ)」という料理が大本にあります。 現地では、各家庭で母から娘に伝えられた秘伝の料理法があり、 それぞれにオリジナリティがあります。
さらに、このガルブツィは「カフカス(コーカサス)料理」に原型があるとされています。 ちなみに、カフカス地方はロシア南方部、 つまりソ連から独立したグルジア・アルメニア・アゼルバイジャンのあたりを指します。
このコーカサス地方には、「ドルマ(詰め物)」という料理があります。 代表的なものとして、「羊肉などのひき肉をブドウの葉っぱでくるんだもの」があり、 これがガルブツィの原型だとされています。
なお、ドルマは、中近東の様々な国にも伝播しており、 現在では、「ブドウの葉でピラフをくるむ」ドルマがよく知られています。 あちらでは「前菜」として食べるそうですが、 日本では立派な主菜になってしまいそうですね。 トルコ料理店などで食べられるそうなので、ぜひ試してみたいものです。
キャベツの話題も少し。
キャベツの英名は「Cabbage」。 「頭でっかち」を意味するフランス語に由来があります。
歴史は非常に古く、 紀元前から、ヨーロッパ各地で栽培されていたそうです。 今あるボール型のキャベツは、イタリアが発祥の地で、紀元後からのものです。 当時は、薬や健康食品として扱われていました。
キャベツが日本にやってきたのは、江戸末期から明治初期にかけて。 アジアを経ることなく、ヨーロッパから直接渡来しました。 なお、中国では「洋白菜」という別称をもつほどで、 日本のみならず、西洋を代表する野菜としてアジア全土でよく知られています。 なお、現在では、輸入品の80%は中国からのものです。
野菜としての生産量は、「大根」に次いで2番目で、 日本でいかに多く消費される野菜であるかが分かりますね
余談・・・
ロールキャベツは、一般の飲食店ではあまり見かけませんね。 いわゆる洋風の大衆食堂が出す料理であって、 ファミレスや一般のレストランでもあまり見かけません。
不人気なのは、作るのに手間がかかるのが大きな要因でしょう。 同じ量の肉を使って料理をするなら、「ハンバーグ」のほうが手間がかかりません。 肉200gを、従来のロールキャベツの形を保ったまま調理しようとすると、 肉を薄く伸ばせないため、火を通すのに時間がかかります。 だからといって、小分けにすれば、キャベツを巻くのに時間がかかります。
ハンバーグ、ステーキ、あるいはビーフシチューなど、 外食の人気メニューは、肉が前面に「ドカッ!」と出てくるものが多いですが、 ロールキャベツはまずキャベツが目に入ります。 彩りは綺麗で、決して地味ではありませんが、 肉類の迫力に比べれば、インパクトに欠けてしまいますね。 「客寄せ」という面で、役者が一歩劣るということでしょう。
しかし、最近では「おでんの種」になったり、 「松屋」などのチェーン店が定食にして売り出したりで、 にわかに脚光を浴びています。 先ほど紹介した「ドルマ」のように、 「中に穀類を詰める」といった 本場風のレシピも数多く紹介されるようになってきています。
もともと、味は文句ないですからね。 管理人は、ちょっと大きめに作ってあっても、10個は食べてしまいます。 手間がかかるのは確かですが、もっと色々なところで食べられるようになるといいですね。 |