横丁「食」コラム 〜 焼売(シュウマイ) 〜


「しゅうまい」「シュウマイ」「焼売」・・・
検索エンジンで検索すると、「シュウマイ」が最も多くヒットします。
中華料理ということを考えると、「焼売」が最もしっくりくる気がするのですが、
このコラムでは時流(?)に乗って、「シュウマイ」を使うことにします。



「シュウマイ」は、中華料理の定番料理ですね。
豚肉などの具を皮に包んで蒸しあげるのが、王道です。
「点心」と呼ばれる料理の一つとして、中国はもとより、
日本でも深く定着しています。
「餃子」や「肉まん」に並ぶ人気と言ってよいでしょう。

醤油やマスタードにつけて、そのまま食べても旨いですが、
ごはんと一緒に食べると、言葉になりません。

また、「美しさ」も見逃せないところです。
中身の具が透けて見えるほど皮が薄く、宝石のようでもあります。




本場中国では、地方によって少し字が違うようで、
北京を中心とする北方では「焼麦」
上海を中心とする南方では「焼売」と呼ばれています。
日本では後者が使われています。



シュウマイは、中国では13世紀頃(「元」の時代)から作られていたそうで、
古い歴史を持つ伝統料理です。。
日本には、15世紀頃(室町時代)あたりには伝来したとされていますので、
日本人にとっても、昔から馴染みのある料理だったのですね。


しかし、シュウマイが日本庶民の生活に深く入り込んだのは、
ずっと後になってからのことです。
本格的に販売が開始されたのは、
「浅草公園」に、東京初のラーメン屋である「来々軒」が開店してからのこと。
同店は、1910年(明治43年)の創業ですので、
シュウマイが伝来してから、実に500年以上の年月が経過していたわけです。


なお、「浅草公園」も「来来軒」も、現在はありません。
浅草公園は、「浅草寺」を中心に6つに区分けされた公園だったそうですが、
今は、公園ではなく、住宅街・商店街に変貌を遂げています。
しかし、6区画のうち、最も賑やかだった「六区」のみ、現在も名称が残っています。
「浅草六区」は、浅草観光で訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。
劇場や演芸ホールが多く、今でも賑わいを見せています。



昭和に入ると、有名店である横浜・崎陽軒「箱入りシュウマイ」を売りに出します。
「横浜ならではの名物を」との願いを込めた商品で、
日本で初めて「真空パック」という名称を使った商品でもありました。
中華街の人気もあいまって、
以後、シュウマイは日本人の生活に深く浸透していきます。



このような歴史を持つシュウマイですが、
シュウマイの皮の原料は「大麦」
ちなみに、餃子の皮は「小麦」でできています。


大麦は、「麦茶」、「ビール・焼酎・ウイスキーなどの酒類」、
さらに、「味噌・醤油などの発酵食品」の生産に利用されます。
こうした使われ方を見ても分かるように、
大麦は、食材そのものとして食されることは、あまりありません

その意味で、「シュウマイの皮」のような使い方は、
大麦の活用方法としては、とても画期的なものなのです。
なお、最近では、健康食としての「麦飯」も注目されています。


シュウマイには、色々とバリエーションがあります。
中に入れる具は、エビ、豚肉、カニの卵など多種多様。
タレを工夫することで、味にも色々と変化がつけられます。
普通は「蒸して」調理しますが、
「揚げシュウマイ」も、とても旨いです。
一方で、中身の具が透けて見えるほど皮が薄いため、
「水餃子」のような食べ方は難しいでしょうね。
皮が破けてしまいますから。


また違う話ですが、「シュウマイ専門店」て、馴染みがありますか?
中国では普通にあるようですが、
日本ではあまり聞いたことがありません。
少し調べてみましたが、うまく見つかりません。
どこかでやってないっすかね。
ビジネスとしても、意外と当たるような気がするのですが・・・



余談・・・

とある職場(管理人は転職しましたが)での新人研修会でのことです。
「崎陽軒のシュウマイ弁当」が出たのですが、。
冷め切っていて、正直なところ、あまり美味しくなかったです。


しかし、新人の自己紹介タイムに入ったとき、
「シュウマイ弁当、美味しくて驚きました!」と言う新人・・・というか同僚がいました。
そして、ぴくっと表情を緩める中堅(だと思う)職員たち。
ある意味、テレビやマンガの世界です。
若かった管理人は、世の中渡っていくには、こうしなきゃだめなのかなと思いました。
もちろん、名も知らぬ同僚は、本当に美味しいと思って言ったのかもしれませんが。


それ以来、崎陽軒と聞くと、どうしてもこの一件が頭に浮かんできて、
なんとなく構えてしまいます。
弁当でも何でもいいから、一度、熱々のを食べないとだめですね。
みなとみらい線も開通したことだし、食べに行ってみますか・・・




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