|
横丁「食」コラム2 〜 ファミレス考察 2 〜
次は、主なファミレスの概略の紹介です。
ロイヤル
日本で最初のファミリーレストランは、1959年にロイヤルが出店 「福岡市新天町」に、ファミリーレストランの第1号店を出店 チェーン展開は1971年(昭和46年)12月から。 北九州市黒崎に1号店を開店(2002年時点で、372店舗) 「店舗ごとに調理師を一人以上配置」しているのはロイヤルのみ。 このポリシーを崩さなかったため、低価格路線には乗れなかったが、 人気は落ちていない。
スカイラーク
日本のファミレスの旗頭。 日本のファミレス市場の40%以上を占める(2位ロイヤル12%、3位デニーズ11%)。 1970年(昭和45年)7月に東京都府中市にすかいらーく1号店(国立店)出店。 2002年(平成14年)2月に「2000店(バーミヤン徳島北田宮店)達成」。 「夢庵」(低価格路線)、「藍屋」(高級路線)、「バーミヤン」(中華ファミレス)など 洋食路線以外にも積極的に進出。
サイゼリヤ
1973年設立(2002年時点で619店舗) イタリア料理に的を絞ったファミレス。 低価格路線も実現しており、人気が上昇している。 味もしっかりしており、管理人お気に入りのファミレスの一つ。
デニーズジャパン
1973年会社設立 1974年、デニーズ1号店が横浜・上大岡にオープン(2002年時点で571店舗) 洋食ファミレス業界では、やや遅いスタート。 しかし、ファミレス業界第3位につけている。 現在は、イトーヨーカドー、セブンイレブンなどの「IYグループ」に所属。 強力な経営基盤を手に入れている。
びっくりドンキー
岩手県・盛岡市で生まれた13坪の店「べる」が前身(1968年に出店)。 最初は「ハンバーガーショップ」だったとのこと。 4年後に「びっくりドンキー」として全国展開開始(277店、2002年12月現在) ハンバーグ・ステーキ専門のファミレス。 価格は他のファミレスに比べれば高めだが、味の評価は高い。
大戸屋 昭和33年、池袋に開業した「大戸屋食堂」が前身。 初代店主が他界し、昭和58年に2代目が「株式会社大戸屋」として、スタート。 102店(2003年3月時点)出店している。 典型的な和食ファミレス。 知名度を高めるためには、「200店以上の出店」が求められるので、 そこまで一刻も早くたどり着く必要がある。
・・・以上が主なファミレスの概略です。 他にも、ジョナサン、CASAといった有名どころの他、 地域限定のジョイフル(九州)、フレンドリー(近畿)など、多くのファミレスがあります。
また、ファミレス草創期には存在しなかった藍屋、大戸屋などの「和食ファミレス」が 増えてきたのは、「調理器具の技術革新」によるところが大きいようです。 洋食に比べて調理が難しく、繊細さも要求される和食ですが、 冷蔵・冷凍技術の増進、温めるだけでOKの機器などが開発され、 和食にも対応できるようになったのです。 現在では、天ぷらもスイッチ一つでできてしまいます。
ここからは、ファミレス業界の現状・展望について考えてみたいと思います。
今まで勢いのよい話を書いてきましたが、 ファミレス業界の現状は、「ジリ貧」傾向にあります。
まず、他業界のライバルの存在ですが、 大きなライバルは、「白木屋」などを運営している「モンテローザ」を筆頭とした 「居酒屋グループ」です。
「居酒屋」は従来は「親父の溜まり場」的存在でしたが、ファミレスよろしく 「明るいイメージへの転換」を図ったことにより、急激に伸びてきました。 特に女性客の増加が著しく、その傾向を見越して、 女性向けのデザート、バー顔負けのカクテルが多数用意されています。 デザートもカクテルも、専門店に行けば気の利いたものがいくらでもありますが、 気軽に・手軽に楽しめるようにしたところがミソです。
吉野家、松屋、マクドナルド、ケンタッキー、モスバーガーなどの 「ファーストフードチェーン」の健闘も痛いところでしょう。 日本には、もともと、「立ち食いそば」「酒屋の立ち飲み」などの 「手軽な食事」の伝統があり、欧米出身のファーストフードも、 その流れに沿って、しっかりと根付いています。
コンビニ・デパ地下の「持ち帰り」系の伸びも影響しています。 最近では、夕方のニュース番組で、必ずといっていいほど特集が組まれています。 コンビニ、ファーストフード、デパ地下などのいわゆる「持ち帰り系の食事」は、 「中食」という言葉を生み出すほどの大きな流れとなり、日本を飲み込みつつあります。
ファミレス業界自身に目を向ければ、30年の年月を経て、 「市場が飽和状態に達した」と見ることができます。 出店すれば売り上げが期待できる大型駅周辺、大街道沿いなどの一等地は、 もう食いつくされています。 あとはリスクの高い二等地以下の場所へ出さざるをえません。
もちろん、ニ等地以下でも、十分に利益を上げられるところはあります。 地代が安い場合も多いので、得するような気もします。 しかし、そうした場所を見つけ出すには、コンサルタントの知恵を借りたり、 社員に調査させたりで、出店前のコストが案外とかかるものだそうです。
ファミレスは、「外敵」と「内なる敵」の両面との戦いを強いられています。 不況の影響もあって、客足は伸びても、客単価は減っています(01年比2.6%減)。 この傾向は、今後、拍車がかかると見られており、 魅力的なメニューの開発、味の改善、店舗の個性化など、 様々な手を打っていく必要に迫られているのです。
振り返れば、どのような業界にも同じことが言えるわけですが。 |