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横丁「食」コラム2 〜 居酒屋チェーン考察 1〜
皆さんは、「居酒屋」というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか? 「赤提灯」「ガード下」「路地裏」「タバコの煙」・・・ こうした言葉をすぐに連想される方は、熟年の方、具体的には40歳代以上の方でしょう。
一方、管理人の世代以下(20〜30代)では 「チェーン店」のイメージが湧いてくる人が多くなっているようです。 酒を飲める年齢になった頃には、「白木屋」、「つぼ八」などのチェーンが 幅を利かせるようになっていて、赤提灯が少なくなっていたからでしょう。
一方、先述した熟年層の方も、これらのチェーンをよく利用するようになっており、 「親父と初めて飲みに行ったのはチェーンの居酒屋・・・」 そんな人も多くなっているのではないでしょうか。
以前は、居酒屋というと「工場労働者」が利用するイメージがあり、 高級感を求める場合は「バー」や「クラブ」に行くのが常でした。 居酒屋は、きれいなイメージとは無縁だったのです。
しかし、現在、居酒屋チェーンでは、女性客の姿も目立ちます。 女性客だけで利用するのも当たり前のように目にします。
実は、居酒屋チェーンの成功は、ここにあるのです。 従来の居酒屋のイメージを覆して、「明るい」「清潔感の漂う店内」「俳優を使ったCM」 「おしゃれな飲み物」「デザートまで用意」「低料金」などの路線を打ち出し、 居酒屋に寄り付かなかった層を引き込んだわけです。
女性客の獲得についての話題を少し。
昔から、「居酒屋」と並んで人気があったのは「バー」。 その傾向は今も変わらず、女性からの人気も高いものがあります。 30代以上の女性は、「おしゃれなバー」を利用する率が高いとのこと。 確かに、バーのソファには閉店時間を過ぎても寝ている女性客がいます。 年配のバーテンダーにくだを巻いている方も見かけます。
迷惑といえばそれまでですが、個人(少数)経営のバーの中には、 こうした人も受け入れる懐の深さを持ったところが少なからずあります。 シンパともいえる女性客を獲得している理由はこのへんにあるのでしょう。
現在の居酒屋チェーンは、こうした「バー」の要素をできるだけ取り入れています。 もちろん、「居座りOK」とか「身の上話聞きます」といった類のものではなく、 あくまで雰囲気を取り入れているということです。
周知の通り、現在の居酒屋チェーンでは、 無数の「カクテル」がメニューにとりいれられています。 洋酒のビンがずらりと並べられたカウンター席を用意されているところもあります。
お座敷に座って「スクリュードライバー」や「グレープフルーツサワー」 「ベッカム(今はこんなカクテルもあります)」などを注文する姿も、もう珍しくありません。 いわゆる「日本酒(ポン酒)」より、はるかにおしゃれで女性でも注文しやすいですしね。
さらに脱線。 従来からある「お洒落なバー」はどうなったのでしょうか?
管理人は、お酒をあまり飲めませんが、いわゆるカクテル類は チョット薄暗い店内でスツールに腰掛けながら、バーテンダーに注文する・・・ そういうイメージがあります(古いですかね?)。
こうしたおしゃれな専門(?)バーは、「普段使い」というよりは、 デートの時などに使う特別な店となりつつあるのかもしれません。 また、「馴染みのお洒落なバー」を持つことは、一種のステータスにすらなっています。 居酒屋にバーの要素が取り入れられる時代になりましたが、 いずれにせよ「バーの高級感」は今も昔も変わりません。
閑話休題。
さて、こうした「バー」の雰囲気を積極的に取り入れている「居酒屋チェーン」には、 もはや「居酒屋」という言葉は、そぐわないかもしれません。 もう、居酒屋ともバーともつかぬ、別の飲食業態と言っていいでしょう。 カクテルどころか、デザートまで出る居酒屋というのはイメージしづらいですから。 中には「居食屋」という新しい言葉を打ち出すことで、 自ら居酒屋と一線を画してしまっているチェーンもあります。
「赤提灯」、「バー」、「居酒屋」、「居酒屋チェーン」・・・ 考えてみれば、全ての人が多様な選択肢を享受できる時代になりました。 しかし、そうなってからの歴史は、せいぜい30年足らず。 今後どうなっていくか興味深いところです。
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