横丁「食」コラム2 〜 砂糖事情 〜


「砂糖」と言えば、お菓子はもとより、
現代人にとっては、あらゆる料理に欠かせない材料となっています。
昔は貴重なものだったようですが、
生産技術が発達した昨今では、
必要以上と言っていいほど、ありふれたものとなっています。


一口に「砂糖」といっても、あまりにも漠然としているので、
ここでは、まず、管理人が興味を持った、
「砂糖の種類や原材料」について書いてみたいと思います。



【砂糖の種類】


上白糖:
 「白砂糖」とも言います。
 他の糖類に比べ、「結晶が細かい」のが特徴です。
 しっとりした感触が特徴で、
 常温でも手にべとべとと、ついてしまいます

 日本で、砂糖といったらこれですが、
 意外にも、この砂糖を使っているのは日本だけ(あとはアジアの一部地域のみ)。
 他国では「グラニュー糖」が中心となっています。


白双糖(しろざらとう)
 無色透明の砂糖で、日本では高級和菓子、ゼリーなどに使われます。
 糖分がほぼ100%の高級砂糖で、ざらざらした感触が特徴です。
 純度を高めると「上ざらめ」と呼ばれます。

 ヨーロッパでは、「角砂糖(グラニュー糖に水分を混ぜて、固めたもの)」が
 重宝されるため、あまり使われることはありませんが、
 日本の洋菓子店では使うところも多いです。
 なお、デザートにかけられる「粉砂糖」は、白双糖を細かく砕いたものです。

 祭屋台の定番である「綿菓子」は、
 この白双糖や、黄褐色をした「中双糖」を使って作られます。


黒砂糖
 沖縄や鹿児島から売りに出され、最近では全国的に有名になりました。
 さとうきびから採取した絞り汁を煮詰めて、
 あくを抜くと「白下糖(しろしたとう)」になるのですが、
 この白下糖が「黒砂糖」と呼ばれます。

 砂糖類は、黒砂糖をもとにして作られます。
 その意味では、砂糖の大本とでもいうべき存在です。


グラニュー糖
 白双糖と同じく糖度の高い高級砂糖ですが、
 より細かな結晶の形をとるため、さらさらしています。
 きめが細かいぶん、水分にも溶けやすいため、
 コーヒーや紅茶などの飲料に入れて用いられることが多いですね。

 これを、さらに細かく砕くと「粉砂糖」になります。
 お菓子にふりかける形でよく使われてます。


液糖
 「顆粒状糖(フロストシュガー)」とも呼ばれます。
 白双糖・グラニュー糖を粉砕してつくった粉砂糖を、
 「造粒機」と呼ばれる機械にかけることで、作ることができます。

 冷たい水にも溶けやすいのが特徴です。
 アイスコーヒーなどに入れる「ガムシロップ」が馴染み深いところでしょう。


氷砂糖
 文字通り「氷」に見えるほどの、大きな「単結晶糖」です。
 単結晶と聞いたときは驚きました。
 氷砂糖一個と、一般の砂糖一粒は、同じなわけです。

 飴玉代わりにして、食べたことがある方も多いでしょう。
 「お菓子として食べられる唯一の砂糖」といってよいでしょう。
 果実酒の味付けに用いられることも多いです。

 氷砂糖の原料は「グラニュー糖」で、
 「静置法」「攪拌機法」といった方法で結晶を「育てます」
 育てるぶん、生産には手間がかかり、
 近代技術を活用した「攪拌機法」をもってしても、一週間はかかってしまいます。


和三盆
 主として「高級和菓子」に使われる砂糖です。
 「細黍」という特殊なサトウキビを原料にして生産されます。
 香川県・徳島県のみで生産されています。
 すっきりとした甘さを持つ、世界的に見ても異彩を放つ砂糖です。



【外国産の砂糖】


カソナード(赤砂糖)
 フランスの砂糖で、サトウキビから作られます。
 フランスでは、グラニュー糖並みの人気を誇る砂糖で、
 菓子類に多用されます。
 茶褐色の砂糖の例に漏れず、独特の風味を持っています。
 「菓子の上にふりかけ、焼いて溶かして風味を出す・・・」といった使い方もあります


パネラ(赤砂糖)
 コロンビア産の砂糖で、サトウキビから作られます。
 石のように硬い茶色の砂糖の塊、という姿をしています。
 コロンビアでの日常になくてはならないもので、叩き割って使います。

 料理に重宝されるのはもちろんですが、
 お湯に溶かして飲む、といった使われ方もされています。
 「飲む砂糖」というのは、日本人にとっては新鮮ですね。


デメラーラ
 モーリシャス産の砂糖です。
 サトウキビから精製されます。
 黒砂糖から不純物を取り除く作業のみを施した砂糖で、黄金色をしています。
 アクが抜かれるため、穏やかな甘さを持っています。


マスコバド
 フィリピンの黒砂糖で、粉末状になっています。
 砂糖キビを丸ごと絞り、煮詰め、自然乾燥させて作ります。
 この製法を指して、「マスコバド」と呼ばれます。
 さとうキビが持つカルシウムなどミネラルが豊富に含まれています。



【砂糖の原材料について】

サトウキビ(甘蔗、ケーン):
 日本の主流であり、世界の主流でもあります。
 とれた砂糖は「甘蔗糖」と呼ばれます。
 生産量のトップ3は、ブラジル、インド、中国です。


ビート(甜菜、サトウダイコン):
 原産地が地中海周辺ということもありヨーロッパが主流。
 日本では北海道で栽培されています。
 とれた砂糖は、「てん菜糖」と呼ばれます。
 生産量のトップ3は、米国、フランス、ドイツの順となります。

 なお、「サトウキビ」と「ビート」からとれた砂糖は、
 精製してしまえば、まったく同じ砂糖になります。


梛子:
 やし糖(ココナッツシュガー)がとれます。
 椰子の実からとれる液体を煮詰め、冷ますだけで、できあがりです。
 インドネシアでは、日常的なものとして、料理で使用されています。


砂糖楓:
 かえで糖(メープル・シュガー)がとれます。
 カナダの国旗にデザインされていることで有名です。

 樹液を煮詰めることで、とることができます。
 ただし樹齢50年以上の樹木であることが必要で、希少価値があります。
 糖分にしては珍しく、カルシウムが豊富です。

 メープルシロップは、カナダ名物の一つで、
 空港の免税店で見かける方も多いでしょう。
 しかし、一本の砂糖楓の樹からとれるシロップは、せいぜい4〜5リットル程度。
 とても貴重なものなのです。



次ページでは、砂糖の歴史や現状について述べていきます。

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